【下克上】東大生が偏差値40の小学生を1年で御三家に合格させる 第7講【6月】
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最近急に暑くなりましたよね。夏がいよいよ来たという実感が湧きますね。
気づいたら、6月になっていて、家庭教師として今の生徒を担当して2ヶ月目に突入しました。
とはいえ、6月って実はあんまり受験的にいうと特に目立つようなトピックがないんですよね。
いわゆる一番中だるみしやすい時期です。
6月って梅雨に突入して天気も毎日微妙ですし、やることもいつも通りつまらない基礎的な反復なのでモチベーションが下がりがちなんですよね。
ということで今日は【スランプ・中だるみ】についてお話ししたいと思います。
モチベーションの下がりやすい時期とその主な原因、その解決方法について考察します。
【モチベーションが下がりやすい時期と主な原因】
①6月
【主な原因】:終わりの見えない、つまらない基礎練に対するダレ
6月って多くの受験生、並びに親御さん的にも受験に対する危機感が湧きにくい時期だと思います。
正直、この時期から危機感を持って緊張感が張り詰める中で勉強してるとメンタル的に体が持たないです。
2月になって新6年生としての授業が始まり、その時期は気合が入ってる小学生や親御さんは多いのですが、
やる内容はやはり5年生までに習った内容のおさらいといった基礎的な内容の反復練習や計算や暗記といった地味なトレーニングが多く、
受験生だからといって特別今までと異なる、いわゆる受験生ならではのテクニック!的な派手な飛び技の勉強はこのタイミングではやりません。
ですから、5月病と云いますか、この時期にダレる小学生は非常に多いわけです。
小学生としては、受験に対する実感がまだ具体的に湧かなく、
また、小学校も運動会や修学旅行といったイベントが多く、
かつ「夏休みに頑張ればいいや」と考えている場合が結構多いので、
どうしてもモチベーションが上がらないのはごく自然なことだと思います。
②8月
【主な原因】:周りは夏休みに遊んでいる中、必死に勉強しなければならない辛さ
8月はとにかく勉強!勉強!勉強!という感じで四六時中夏期講習なり自習なり勉強に追われるので、
メンタル的に追い詰められるというよりは(そこまで考える余裕がない)、
体力的に疲弊して「なんでここまでして勉強しなければいけないんだろう」となり、
モチベーションが下がるパターンが多いと思います。
小学生は大人と違ってあまり体力がない状態である上に、
おそらく彼らのうち大多数は生まれて初めて、40日という長期間を勉強のみに費やすという超ハードな経験をするので、
これに耐えきることができるのかという体力的なハードルがかなり高いです。
僕が小学生だった時はまだ周りも携帯電話といったものはあまり持っていなく(キッズケータイを持っている人はぼちぼちいましたが、あくまでそれは親との連絡用という目的でした)、またLINEなど存在しなかったので、友達とは小学校を通してしか会うことがなく、つまり夏休み中は顔を合わせたりすることはありませんでした。ですから、中学受験をしない小学校の同級生に遊ぼうと誘われたりすることはなかったので、メンタル的に揺さぶられることはありませんでした。
一方、今時の小学生はタブレットなりスマホなどを持っていますし、
小学校の友達とSNSを通じて繋がってますし、
夏休みに遊んでる写真をSNSを通して見てしまったり、
LINEなどで遊びに誘われたらかなりメンタルに響くのではないかな、という懸念があります。
実際、僕が大学受験で浪人していた時に、現役で受かった同期がFacebookなどに女の子たちと仲良くしている文化祭の写真や近況をアップロードしているのを見た時にかなりメンタル的にきついものがあったのは鮮明に覚えています。
(僕は5月でタブレットを封印して浪人の一年はガラケーで過ごしていました)
③9月
【主な原因】:夏休みに必死で勉強したのに思ったより成績が伸びない辛さ
これは受験生あるあるの悩ましい時期ですね。
というのも9月というのは夏休みが明けて最初の模試があるタイミングです。
当然ですが、受験生達は夏休みに勉強を捧げているので、夏休み明けに偏差値が爆上がりするのを求めてますし、上がると思っています。
しかし、偏差値は周りの出来具合の中での自分の立ち位置によって決まるものなので、偏差値は思ったより上がらないものです。
なぜなら、40日間の勉強によって確実に実力はついていますが、周りも必死に勉強して偏差値がグンと上がってくるので、その結果平均点もかなり上がってくるからです。
「あれだけ頑張ったのに俺の努力はなんだったんだろう…」となってメンタル的にがっくりくる時期だと言えます。
④11月
【主な原因】:受験までの残り日数と成績がついてこないことに対する焦り
これは特に成績上位勢によくあることです。
個人的にはこの時期が特に一番辛いと思います。
なぜならこの時期に成績上位陣は成績が天井にあたります。
つまり、勉強で伸ばせる余地があまりなくなってきて模試でも点数は頭打ちで伸びなくなってきます。
それに対し、11月は成績中位勢が大きく平均点を上げてくるので、平均点が上がっている中で自分の点数が変わらないとなると自然に偏差値は降下し始めます。
11月という時期は志望校の名前を冠したその中学の入試問題を想定した模試(本番の場所を借りてやる場合もある)があるタイミングです。
塾によっては11月から軽く追い込みが始まりますし、
志望校の見直しや併願校の検討といったことをやりますから、
受験が一気に間近に感じる時期なんですよね。
だいたい11月の中旬に「2/1まで残り〜日」といった紙が貼られますし。
今まで志望校に受かることを考えて頑張るだけでよかったのが、
志望校の見直しや併願校の検討といった、現実に向き合わなければならないことが出てくるので、もちろん塾の先生は一人でも多くの生徒を中学に合格させるのが仕事ですから、
偏差値が低迷してる生徒には容赦なく志望校の見直しを薦めてきます。
生徒視点で考えると、
必死で頑張っているのに成績が出ない、
上がらないどころか下がってきている、
それだけでもしんどいし、気がつけば受験はもう目の前だし、
塾の先生にはなだめてもらいたいし、励ましてほしいのに
志望校を変えたらどうかということを言ってくる、
といったような多重の苦しみに苛まれます。
親子共にダントツで11月が一番苦しい時期なのではないかなと個人的に思います。
⑤1月
【主な原因】 :本番が刻一刻と近づくことに対する極度のプレッシャー
1月はプレッシャーに押しつぶされるタイプと、お祭り到来といったテンションになるタイプに分かれると思います。
当然、お祭り男の方が受験に対してポジティブな印象を持っているので、本番に強いタイプだと言えますが、極度のプレッシャーをごまかすためにお祭り男を演じているタイプも往々にあるので注意が必要です。
1月というと関西圏では本番の受験、そして首都圏の中学受験においてはお試し受験が始まる時期です。
正直、模試とは比べものにならない周りの緊張感と、本番の会場の雰囲気に圧倒されます。僕も受験生だった時、お試し受験が一番緊張しました。
お試し受験は受験の雰囲気に慣れることと、とりあえず一つ合格して弾みをつけることが目的ですから、
自分の実力より数段落としたランクのいわゆる安全パイ的な学校を受けるのが定石です。
僕はお試し受験で無事合格することができましたが、
たまに実力を全く発揮できず落ちる生徒がいます。
そうなったら完全に負のスパイラルにはまってしまいます。
ここからメンタルを立て直して本番に臨むのは相当難しいものがあると思います。
【解決方法】
次にモチベーションの低下の原因となるこれらの【スランプ・中だるみ】に対する解決方法の提案をしたいと思います。
あくまでご提案なので、これらがいつどの時も最善の解決策であるわけではないということはご了承願います。
①中だるみ型
これは6月や8月に関するお話です。
正直、6月は緊急度がそれほど高くはないので、優先順位は低くなりがちかもしれません。一方、周りの本気度もそれほど高くはない時期なので、やればやった分だけ偏差値が伸びやすい時期でもあります。
この時期は生徒側は勉強を四六時中やらなければいけない必要性をあまり理解していませんから、できるだけ遊びたいと思っています。
一方で、両親側は受験に対する危機感はまだあまり湧いていないものの、子供が勉強しないということに対して不安が湧くので、叱ったりするなどして子供に無理やり勉強させようとするというところにギャップが発生すると思います。
僕は解決方法として6月は気分転換に遊んでもいいと考えています。
僕の中では、毎日続けることが肝要な計算・暗記・漢字といったこと最低限のことさえすれば、遊ぶ日が週に数回ぐらいあるのはいいと思います。
この時期から張り詰めて勉強するのも疲れるので。
具体的にいうと、ゲームをしたり、テレビを見るのもいいと思います。
ただ、息抜きにゲームをしたり、テレビを見るにしても自然と勉強にリンクするようにするとパーフェクトですね。
夏休みは時間があまりないので6月のように遊ぶといったことは厳しいかもしれませんが、40日のうち全く勉強しないリフレッシュの日を1,2日程取るのは有効だと思います。
意外と遊びの時間に知ったことって強烈に記憶に残ったりしますよね。それと同じ理屈です。
例えば、ゲームでは『桃太郎電鉄』、テレビ番組では『Qさま』が個人的にはかなり息抜き、かつ良い勉強になったのはよく覚えています。
桃鉄は日本全国の物件を買い漁るゲームですからプレイするにつれて、
日本全国の主要都市の名前や、位置関係、気候やその都市の名産品といった
日本地理の体系的な学習に極めて効果的です。
Qさまはプレッシャースタディーを家族でみんなで晩御飯を食べながら見るという形が効果的でした。
例えば、家族の中で早押しクイズみたいな形で『この漢字の読み方わかった!』といった感じで見ると自然とスピード感も身につきますし、
逆に塾の模試の漢字問題で、「あ、これQ様で出てたやつだ」となることが結構あります。
また、これは6月ではなく5月の話になってしまいますが、
5月は志望校のイベントが多く開かれる季節でもあります。
例えば、東京で言えば、開成の運動会や麻布の文化祭などが、関西では灘の文化祭があります。
これらのイベントはシンプルに面白いですし、各学校のスクールカラーが色濃く出るので志望校の雰囲気を肌で感じられると思います。
志望校の雰囲気を感じて、「この学校に行ってみたい」という気持ちを再確認すれば自然とモチベーションは湧いてきますよ。
学校と関係ない人がそれらのイベントに行ってももちろん歓迎されますし、「この学校に入りたい」って伝えると、学校の生徒の皆さんも昔は受験生でしたから、暖かく迎えてくれますしね。
②スランプ型
これは9月, 11月に言えることですね。
親も子供もきつい時期ですね。
これは正直、このスランプにはまってしまうと完全な解決策はありません。
スランプを必要以上に辛く感じさせないことぐらいしか手段を取ることはできません。
根本的に解決、または回避するには、夏休みを周囲の人より圧倒的に効率的に時間を使って、偏差値を向上させる必要があります。
今回はこのスランプにはまってしまった際の辛さの緩和の方法について考えていたいと思います。
上記の通り、この時期の辛さの原因は
「頑張っているのに報われない・刻一刻と本番が迫るという現実」
の2点に集約されます。
これに対して親が出来ること、いやしなければならないことは
①子供を全面的に信頼してあげる
②親の事情を子供に持ち出さない
この二点だと思います。
子供はこの時期、頑張っているのに成績が出ない、そして場合によっては先生から志望校の変更を勧められます。つまり、非情な現実に晒され、自信を失っている場合が多いです。この時に子供が本質的に親に求めているのはおべんちゃらや慰めの言葉ではなく、信頼です。
秋が深まってくるこの時期ですから、今まで子供にかけてきたコストなどを考えると、現実として退くに退けないタイミングだと思います。
退いても地獄、進んでも入試にかかるお金を用意したりと、
どちらを選ぶにしても地獄行きの、親からしても相当ピリピリする時期です。
しかし、絶対にそれを結果の出せない子供にその怒りをぶつけてはいけません。
「今までお金をかけてきたのにどうしてくれるの!!」や「本当にやる気あるの!!ないならやめてしまいなさい!!」といった文言は絶対に言ってはいけません。
結果が出ず、弱っている上に信頼を求めている状態でこういったことを言われてしまうと、子供はいよいよ逃げ場がなくなります。このような弱っている状態で奮起を促すような強い口調は追い打ちをかけるだけであり、自暴自棄になるのを促すだけです。
この時期はさすがに子供も背に腹は変えられない状況であるのはわかっているので、しっかり寄り添ってあげる、そのことが非常に大事だと思います。
③マリッジブルー型
これは1月、つまり本番直前に当てはまることです。
中だるみ型・スランプ型・マリッジブルー型と分類しましたが、これが一番対応するのは簡単だと思います。
なぜなら、終わりはすぐそこに見えてますから、受験に臨むマインドを少し変えてあげるだけでいいからです。
受験は結局はメンタルのスポーツです。
本番でいかに実力を出せるかが大事です。
1月で残り期間をいかに必死にやらせたところで時間的にやれることは限られていますから、いかに2月1日にいいコンディションで受験に臨めるかという環境作りをするだけなのです。
マリッジブルーといった類の不安に悩まされる受験生は
①今までの準備が無駄にならないか不安・本番で力を出せるか不安
②もし落ちたらどうしよう
③今思い返せば、あれもやってない、これもやってない
④親や周りの人の期待に応えられるか不安
これらの4つに大別されると思います。
これらは
・親や周りの事情は関係ない。
・結果は出すものではなく、後から付いてくるもの。だから特別変なことをする必要は1ミリもない。
・受験対策はもうやれるだけやったから量に関して心配することはない。
・落ちても高校受験と大学受験があるし人生が終わるわけではない。
・入試でわからない問題は周りも解けてないから悩む必要はない。
これらのシンプルな一言で解決できるので何の問題もありません。
これらを伝えた上で不安を吐露する受験生は気休めを求めている場合が多いので、基本的にはモチベーションアップのためにヨイショしてあげるぐらいで十分だと思います。
注意事項としては、親の緊張は子供に伝わりますから、いつも通りを心がける、これに尽きると思います。
【まとめ】
今回の記事はいかがでしたでしょうか。
「あー6月って実は何もないんだよな」と思って軽く書き出したつもりだったのですが、
状況別に分けて一つ一つのケースについて書き出したら意外とボリューミィになってしまいました。
次回以降もしばらく書くネタが6月はあまりないので首都圏の中学の入試問題の大雑把な傾向について次はまとめてみようかなと思っています。
これって、もしかして俺が思いっきり中だるみにはまってるやつだよな…
それでは今日はこの辺りで失礼します。また次回の記事でお会いしましょう。
さようなら。