とある東大生のブログ

とある東大生が興味を持ったもの全般について書いています。

【下克上】東大生が偏差値40の小学生を1年で御三家に合格させる 第3講【5月】

こんにちは。とある東大生です。

 

ブログ更新サボってました。ゴメンなさい。

また定期的に更新していきますので是非お付き合いください。

 

前回は【現状分析】についてお話ししましたが

今回は【1ヶ月授業を終えての感想】について書こうと思います。

 

 

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todaistudentlife.hatenablog.com

 

 

現状を分析すると言っても、それはあくまで環境から推察するものであり、

完全に正しいわけではありませんし、

実際に授業をしてみて初めてわかることは沢山あります。

 

今回はより視野をマクロからミクロに移して話すというイメージなので、一般論というよりは個人のタイプに関わるようなお話しであり、受験生全般に言えるような話ではないかもしれませんが、ご了承ください。

 

 

①地頭がものすごく良かった

 

これはものすごく受験においてアドバンテージになることです。

才能には様々な種類があります。

 

例えば、暗記力がずば抜けている、計算力がずば抜けている、図面上の立体図形といった見えない場所に対する想像力・空間把握能力などがあります。

 

しかし、暗記や計算は得手不得手などはありますが、基本的には訓練でどうにでもなります。単語的に、才能とは天賦の才であり、努力でどうにもならないものというイメージが一般的にありますが、これらは厳密に言うと才能ではなく能力です。

 

つまり、”暗記の天才”、”計算の天才”と世間一般の小学校で言われている生徒はどこでも学年に2、3人いると思いますが、これらの生徒は日頃のトレーニングによりその能力を培っている場合がほとんどです。

 

しかし、まさに努力ではどうにもならない才能として、”飲み込みの早さ”があります。

これだけはどうにもならないです。

「一を聞いて十を知る」という言葉がありますが、イメージで言うとそれに近いものがあります。

厳密に言うと、教えてみると分かりますが、普通の生徒は10を教えて1吸収するのがやっとで、飲み込みの早い子が3-4吸収するイメージです。今回の生徒は5-6ぐらい吸収するので相当頭が良いです。

 

なんでこんなに頭が良いのに、今までテストで結果を出せてなかったんだ!?というぐらい頭が良かったです。その原因は後ほどわかりますが…。才能のレベルでいうと中学受験において国内で偏差値最高峰の筑駒も余裕で射程圏内に入るぐらいです。(さすがに時期が時期なので今からだと厳しいですが一年前に見ることができれば全然楽勝だったと思います)

 

「来年の2月1日までに偏差値を20上げて第一志望に合格する」という難しい仕事が一気に現実的に感じる嬉しい要素でした。

 

②社会の知識量は今でも受験で通用するレベルだった

 

これもすごいほっとしたプラスの要素でした。

社会が得意、特に単語をしっかり覚えているというのはかなり大きいです。

 

なぜなら、社会は他の教科に比べるとかなり特殊だからです。

何が特殊かというと、社会は暗記にダントツでウェイトが置かれる教科だということであるということです。

 

つまり、社会は知ってるか知ってないかで得点できるか否かが決まる問題が殆どだということです。

例えば理科は知っていることを組み合わせて、即興でその時思い出せない事柄について正しい答えを導くことができます。

(月が東から昇って西に沈むといことを忘れていても、太陽が東から昇って西に沈むことと、月は太陽の光を反射しているだけだということを知っていれば、前述のことを自明に導き出せる)

一方、社会、特に歴史は知っていることを組み合わせても答えを導き出すのは基本的にできません。(等高線、地図といった地理は暗記だけでなくても大丈夫ですが。)

 

もし社会が手付かずの場合、暗記の手伝いもイチからしなければなりません。社会は暗記量がとても多いので、当然ですが時間がかかります。暗記という単純作業に時間を割かれると、特にあと半年しかないという条件の場合、時間切れでゲームオーバーになるリスクがかなり大きくなります。

 

その点で、社会の単語レベルでの暗記はすでにかなり出来上がっているということはかなり良かったと思います。

 

また、知識量に対して偏差値が低いのは、基本的に「点の取れる文章の書き方」を知らないという原因が考えられます。

 

つまり、「問われていることに対して必要な単語を正しいタイミングで漏れなく選択し、正しく配置する」ことができてないだけなので、そこをうまく教えるだけで点数が飛躍的に向上する典型的なパターンなのでそこはかなりプラス要素です。

 

③良い意味で単純だった

これは特に中学受験において相当アドバンテージとなる要素です。

 

前の記事でも述べましたが、中学受験は基本的に親が主導して子供にさせるものであり、僕も経験したことなのでよく覚えていますが、そもそも12歳の小学生が自分を律してストイックに勉強に打ち込むのは正直難しいです。ですから、勉強しないといけないのは頭では一応分かっていますが、周りの友達の誘いもありますし、少しでも勉強したくないと思っています。

 

つまり、モチベーションの維持・管理が中学受験においては勝負の分かれ目になります。

 

そのモチベーションの管理の手段としてよく用いられるものとしてアメとムチがありますしかし、アメとムチには弱点があります。それは何かと言うと、アメとムチの存在が近くにないと、勉強しないということです。つまり、勉強する際のモチベーションに主体的な理由がほとんどなくなってしまうということです。

(例えば、お母さんに怒られるからそろそろ勉強しないといけない、この時間勉強しさえすればおもちゃを買ってもらえるといった目先のモチベーションに囚われ、◯◯中学に行きたいといったことが頭から消えてしまうというような話です)

 

また、僕は賃金をもらって教えているので、かつ僕も学校のスケジュールの合間を縫って勉強を見ているので、四六時中その子の管理をすることはできません。どれだけ頑張っても、週に3回・2時間ずつ見るぐらいしかできないので一週間で6時間しか彼を指導できないのです。一週間は24×7=168時間ありますから、そのうちの6時間などたかが知れています。つまり、授業ももちろん大事ですが、残りの162時間の過ごし方のクオリティーを高めてあげることがはるかに重要なわけです。

 

そのためには彼が少しでもより主体的に勉強をしたくなるような雰囲気を作ってあげることが大事だと僕は考え、そのための手段として

結果を出せばその都度褒めちぎることと

勉強ができること=カッコイイという価値観を植え付ける

ことにしました。

 

もしこれがうまくいけば、

 

日々の宿題をちゃんとこなす

→宿題チェックテストの際に先生に褒められる・実力もつく

→テストで結果が出る

→カッコイイ

→もっと賢い方がカッコよくない?

→もっと賢くなりたい

→もっと日々の勉強・宿題をこなす

→さらに実力も付く・褒められる

 

という勝ち組の無限ループに入ることができます。

つまり、もっと賢くなりたい・カッコよくなりたいというより主体的身近なモチベーションを作ることができます

 

しかし、このサイクルが機能するには生徒の素直さが必要です。このサイクルを回す上での大前提となる勉強ができる=カッコイイという価値観に疑問を持たれると、途端にこのサイクルは破綻するからです。

 

幸い、今回の生徒さんは負けず嫌いかつ素直な性格だったので、このサイクルにはまってくれそうです。毎回授業をするたびにメキメキ実力をつけてきてくれていて、その都度褒めています。勉強した分だけ結果が出るという成功体験をすれば、このサイクルはより加速しますし、実際に実力も目に見えてついてきているので、次のクラス替えテストがとても楽しみです。

 

ここまでが授業開始1ヶ月でわかったポジティブな要素です。もちろんポジティブなことがあればネガティブなこともあります

 

本当はポジティブな要素・ネガティブな要素を一つの記事にまとめて書きたかったのですが、ポジティブな要素をまとめたら思ったよりかなりボリュームが出てしまったので、ネガティブな要素は次回の記事に書こうと思います。

 

それでは次回の記事でお会いしましょう。失礼します。

靖国神社で感じた違和感とそれに対する考察【前編】【平成最後の昭和の日】

こんにちは。とある東大生です。

 

気づいたら令和元日になってしまいましたね。

おめでとうございます。令和元年もご贔屓宜しくお願い申し上げます。

 

年末ほどのカウントダウンのモチベーションはなく、疲れてたので

22時に寝て朝7時に起きるという超健全睡眠をしてしまいました。

 

ところで一昨日4月29日は平成最後の昭和の日でしたね。

 

学校もGW休みですし、昼間に空き時間が少しできてやることも特に決めてなかったので、カレンダーを見たところ、【昭和の日】と書いてあったので、

 

「昭和時代といえばなんだろう。63年間も続いたやたら長い時代だからトピックはたくさんあるけど(例えば高度経済成長期とかバブルとか?)、やっぱり一番大きい事件は戦争かな。それだったら上京してからまだ一回も靖国神社に行ったことないし、行ってみるか。」

 

という極めて軽いノリで靖国神社に行ってきました。

首相や大物政治家が参拝に行ったら国内のみならず国際的な論争になってしまうのに、こんな軽いノリで行ってしまってすみません。

 

しかしながら行ってみると予想に反して、たくさん感じることがあったので、備忘録として平成最後の日にここに記しておこうと思います。

 

※予め断っておきますが、僕はいわゆる右翼または左翼的な政治的思考は持っていません。選挙は必ず行くぐらいの普通の大学生です。

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九段下の1番出口を出てすぐの大鳥居

東京メトロ半蔵門線九段下駅の1番出口を出るとすぐ大鳥居が見えます。千代田区の大都会エリアに突如としてだだっ広い緑の空間と超巨大な大鳥居が現れるので厳かで神聖な空間であることを肌で感じます。神社の参拝形式を厳密に守る(例えば、神の通り道である鳥居の真下を避け端を歩くor鳥居の前で礼をきちんとするなど)人がとても多い印象でした。

 

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ふらっと寄った靖国神社でしたが、150周年という節目のなかなか良いタイミングだったようです。 150周年というタイミングのせいなのか、昭和の日というタイミングのせいなのか、何が理由かは詳しくはわかりませんが、黒い街宣車も結構来てましたし、万一に備えて警察官も多数立っており、警戒ムードが漂っていました。

 

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大村益次郎像

大鳥居をくぐり、参道を直進すると参道のど真ん中に巨大な大村益次郎像が鎮座されています。大村益次郎といえば、戊辰戦争で活躍し、日本陸軍の創設者と言われています。ですから近代日本の功労者として靖国神社に銅像が置かれているわけですね。

また、この大村益次郎は当時最新の洋式の双眼鏡を持ち、上野方面を向いています。

なぜ上野方面を向いているのかというと、戊辰戦争のうちの一つ、上野戦争の際に旧幕府側である彰義隊と文字通り上野で対決し、勝利を収めたことで大村益次郎は有名だからです。

実は東大も上野戦争や大村益次郎とゆかりがあるんですよ。東大本郷キャンパスは上野エリアの高台にあり、その昔は加賀藩の武家屋敷でした。(有名ですが、赤門は加賀藩の武家屋敷があった名残なんですよ。)

上野戦争の際に新政府軍は加賀藩の武家屋敷側、つまり今の東大本郷キャンパスに陣取り、大学の裏にある不忍池を挟んで向かい側にある、彰義隊が立てこもった寛永寺に向けて砲撃を行いました。

先程も触れましたが、この大村益次郎像は双眼鏡を手にしています。つまり高台の陣地から双眼鏡で向かいの寛永寺を観察し、砲撃の指示を出している様子なわけです。高台の陣地、つまり今の東大本郷キャンパスで指示を出してる様子が今の靖国神社の真ん中に置かれているのを見て繋がりを感じ、変に感動してしまいました。

 

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慰霊の泉

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 靖国神社で感じたことの一つとして「とにかくモニュメントが多い」ということがあります。モニュメントや灯籠の一つ一つも大きかったり、とにかくお金がかかっているなぁという印象です。その中で最も印象に残っているのがこの【慰霊の泉】です。モニュメントの側にあった説明文によると、戦争の際に祖国の母と水を求めながら息を引き取った兵士の方が多かったそうです。それらの亡くなった方々の霊を鎮めるために、慈愛に満ちた母なる泉と悠久に流れる清らかな水をモニュメントで表現したようです。

なぜこのモニュメントが印象に残ったかというと、このモニュメントを見て(振り返って)

海外、具体的にいうと去年ニューヨークに行った時に見たものを思い出したからです。

それは何かと言うと【グラウンド・ゼロ】です。

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グラウンド・ゼロ

 死者の慰霊という点と、絶え間なく流れる水を用いたモニュメントということで共通点を感じたのかもしれません。また、これは後で振り返って思ったことなのですが、グラウンドゼロを見た時に少し感じた違和感と、靖国神社の歴史資料館である遊就館で感じた違和感がすごく似ていたのです。その違和感の話は次回お話しします。

 

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靖国神社 拝殿

大村益次郎像よりさらに奥へと境内を進み、巨大な菊花紋章と日本国旗が掲げられた神門をくぐると奥に拝殿が見えてきます。首相や大臣クラスの政治家が参拝する時にニュースに映るのは、だいたい神門をくぐる時か拝殿で拝んでいる時がほとんどなので見たことがあるという人は多いかもしれません。

 

靖国神社では国の戦争で亡くなった人々が英霊として祀られています。

僕の祖母の兄が太平洋戦争で戦死しているので、僕の場合は墓参りを兼ねて、参拝させていただきました。

 

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遊就館

拝殿への道を右に曲がると、遊就館があります。戦争に関する歴史資料館という認識でしたが、公式HPによると、西南戦争が終わった直後である明治12年に陸軍卿の山県有朋を中心に「御祭神の遺徳を尊び、また古来の武具などを展示する施設」として構想され、建造されたようです。つまり、祀られている官軍の兵士にまつわること、すなわち戦争の資料に加え、日本書紀といった古文書に登場するようなはるか昔の時代の武具についても展示されているわけです。

 

あと言い忘れてたことなんですが、靖国神社は歴史的経緯として、明治2年に戊辰戦争で多数の死者が出たことを憂いた明治天皇の思し召しにより、

国家のために一命を捧げられた方々の霊を慰め、その事績を後世に伝えること

 を目的として建てられた招魂社を前身としています。

 

これもまた公式HPではっきりと述べられているのですが、

靖国神社で祀られているご祭神は

靖國神社には、戊辰戦争(戊辰の役)やその後に起こった佐賀の乱、西南戦争(西南の役)といった国内の戦いで、近代日本の出発点となった明治維新の大事業遂行のために命を落とされた方々をはじめ、明治維新のさきがけとなって斃れた坂本龍馬・吉田松陰・高杉晋作・橋本左内 といった歴史的に著名な幕末の志士達、さらには日清戦争・日露戦争・第一次世界大戦・満洲事変・支那事変・大東亜戦争(第二次世界大戦)などの対外事変や戦争に際して、国家防衛のためにひたすら「国安かれ」の一念のもと、尊い生命を捧げられた方々の神霊が祀られており、その数は246万6千余柱に及びます。

と定義されています。

 

簡単に要約すると幕末に活躍した志士と戊辰戦争以降に政府軍として参加し、命を落とした者(東京裁判で戦犯として処刑された者、シベリア抑留あたりまで)が祀られているわけです。つまり、戊辰戦争で旧政府軍(幕府軍)として亡くなった者は日本人であるにも関わらず、祀られていないのです。

 

てっきり僕は靖国神社の祀る対象は戦争で亡くなった「日本人」全てだと思っていたので、戊辰戦争で亡くなった方は全員祀られていると思っていたのですが、新政府軍以外は明確に排除されているのです。(日本人といえば大和魂、サムライといったものを精神的なルーツとして結びつけている印象があるのに。)

 

また、国のために戦った者を祀るなら、例えば鎌倉時代の元寇の際に亡くなった九州の防人や幕府に奉公する武士を祀るのも筋なのでは、と思いましたが(そもそも資料も多くはないので難しいでしょうが)、遊就館の展示を見ていると元寇の際の資料は全く展示されていません。鎌倉時代よりはるか昔、紀元前7世紀ごろの神武天皇についての資料などは載っているのに。

 

というか、遊就館の資料を見てて気づいたのですが、鎌倉時代から幕末の時代までが空白の時代のようにノータッチなわけです。そして僕の違和感・疑問が確信に変わったのは大政奉還にまつわる資料と解説文を読んでいた時です。

やたらと”王政復古”が強調されていたのです。鎌倉時代から江戸時代末期まで天皇が主権でなかった不遇の時代であったということを印象付けるような表現でした。

 

つまりこの靖国神社、並びに遊就館は天皇目線の色調が極めて濃い資料館なんだなと感じた瞬間でした。僕が靖国神社で感じた違和感のほとんどは遊就館で見たことに対してですが、これらはこの露骨な天皇側からの視点に因るものかもしれません。(※僕は天皇陛下の存在に対して疑問を持っているわけではありません。)

 

遊就館で見たもの気づいたこと、そこで感じた違和感、それに対する考察は次回お話ししたいと思います。

 

それではまた次回の記事でお会いしましょう。失礼します。

【下克上】東大生が偏差値40の小学生を1年で御三家に合格させる②【4月】

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こんにちは。とある東大生です。

 

今回は先日お話しした家庭教師の件について書きたいと思います。

 

具体的にいうと【現状分析】についてのお話ですね。

 

まずは【現状分析】として前回触れた生徒の情報について考察します。

 

【年齢】11歳(小学6年生)

【小学校】地元の公立小学校

【生活環境】二人兄弟の末っ子。親は共働き。兄は公立中学二年生。

【習い事】少年野球

【塾】SAPIX(週3)

【志望校】御三家の中学(ボーダー偏差値:60~65)

【得意科目】社会

【苦手科目】算数・理科

【現状の偏差値】40

 

ここで受験勉強をする上で気になる点が数点ありました。

 

①習い事が少年野球

②両親が共働きであること

③算数が苦手であること

④塾がSAPIXであること

 

①について(習い事が少年野球)

誤解を招くので予め断っておきますが、少年野球をしている、もしくは習い事をしていることが良くないことだと言いたいわけではありません。

 

ただ、実情として、少年野球は練習が二部制であることが多いです。これが何を意味するかというと、土日の片方、もしくは両方が一日中練習で潰れてしまうこと、家に帰ってきてから勉強をしようとしても疲労困憊で勉強は到底できる状態にないことが多いということがあります。

 

つまり、今の所、勉強ができているのは平日のみの週三回の塾の授業、残りの平日2-3日の17時から夜ご飯までの数時間のみであると思われます。週末にまとまって取れる時間を勉強に使えていないので、この時間ではどれだけ集中してやっても確実に塾でこなしていることを消化しきれず、消化不良を起こしていると推察できます。

 

今回のケースは1年弱で偏差値を20程度上げなければいけないので、最終的には時間との勝負になってきます。その観点から習い事、特に野球は時間を大量消費してしまう点で今年一年間は控えたほうが良いのではないかと考え、それはお伝えさせていただきました。

 

②について(両親が共働きであること)

両親が共働きであることは中学受験においてはマイナスの要素になるというのが僕の個人的な考えです。

(今時のライフスタイルにおいて専業主婦(or夫)という概念はもはやなくなりつつありますが。。。)

 

なぜなら、中学受験で一番大事なのは親の協力であると考えているからです。もちろん優先順位として金銭的援助が一番です。金銭的援助の次に重要なのは、中学受験ならではの難しいところになるのですが、それは親が子供をしっかり管理してあげることだと思います。

 

高校受験や大学受験の場合は、子供もある程度成長していますし、ある程度学歴社会といった現実も身近に感じているはずなので、勉強をする意味も頭の中ではわかっていますし(実際にそれを行動に移すのは難しいですが)、また子供も親の介入をあまり望まないので、それらは最小限であることが多いかと思います。

 

しかし、中学受験において、小学生が勉強をなぜしなければならないのかを完全に理解し、自発的に勉強をするというのは非常にレアなケースであり難しい事だと考えています。

勉強以外の何事においても言えることですが、最も大事になってくるのが基礎であり、基礎力(最低限の暗記事項、計算の正確さ、速さ)の底上げをするには、毎日地道な努力をコツコツ積み重ねなければなりません。その地道な努力は文字通り地味で、毎日毎日同じようなことをしなければならないのは、小学生にとってはとてつもない苦痛になります

 

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面倒だけど基礎が一番大事



僕も親父から受験勉強をする意味として「将来の選択肢を広げるため」と再三繰り返し教えられてきました。叱られた時は毎回この言葉を呪文のように唱えさせられていましたが、実際に地道に勉強をするのはとてもキツかったです。

 

子供目線からすると、中学受験は基本的に親主導でするものだと思っています。

高校受験や大学受験と違って、中学受験をしなくても地元の公立中学であれば進学できますし、小学校の友達もみんなそこに行くし、放課後に遊ぼうという友達の誘いを断って、わざわざしんどい勉強をしたり、塾に行かなければならないわけですから。

 

※僕の通っていた小学校は地元の中学に進学するのが大半だったのでこのように感じていましたが、同級生が皆当たり前のように受験する、または友達が目指す中学に一緒に行きたい、どうしてもこの中学に行きたいという強いモチベーションがあれば話は別だと思います。

 

僕の母は当時専業主婦であり、このような状況の中、僕の勉強をしっかり管理してくれたのは、かなり大きかったと思います。その点で振り返ってみると、母には感謝の気持ちしかないです。僕も大変でしたけど、そんな僕を管理する親も相当の苦労があったと思うので。

僕は親の目がない時にいかにサボってやろうかばかり考えていたので…笑

 

この点、どちらかの親が子供の勉強をしっかり管理できる状態にあるというのが僕の理想ではありますが、現実として共働きであるので、その環境をフォローできるよう配慮はするつもりです。具体的な方法論については次回以降に述べます。

 

③について(算数が苦手であること)

受験において明暗を分けるのは算数(数学)である。

これは大学受験においても同様です。中高を通して先生に言われてきたことですが、それは僕も同意します。

なぜ明暗を分けるかというと、算数が一番点差が顕著に分かれるからです。

 

例えば、国語と算数の平均点がどちらも50点だったとします。その時、一般的に点差が開きにくいとされている国語の得点分布は50点付近に集中し、50点から離れるにつれて人数は減っていくような図が多く発生します。一方、算数は30点のグループと70点のグループに二極化し、50点付近の人数が少なくグラフで表した時に谷間があるような図になることがしばしばあります。

 

要するに算数が苦手な人は入試において算数で大きなハンデを背負い、他の点差が開きにくい科目からなんとかゲインを得てそのハンデを埋め合わせしなければなりません。一方で、算数が得意であれば、大きなアドバンテージを得ることができ、他の差が開きにくい科目で最低限致命的なミスをしなければ良いという戦略をとることができます。

どちらが精神的にも実際にも楽かは一目瞭然です。

 

算数についての詳しくの方法論は後ほど述べますが、

算数が苦手な主な原因としては

 

・計算力が不足している

・図形アレルギーを起こしている

・速さの概念が体に染み付いていない

 

の三つが挙げられます。

 

世間で「あなたは文系脳だねor理系脳だね」「数学が得意ってことは右脳が発達してるんだね」とよく言われたりしていますが、それは疑似科学であり、もっとわかりやすく言えばです。

 

中学入試は要領で決められた範囲からしか出せないので出題のパターンは相当限られてきます。図形を見た瞬間に頭がフリーズしてしまうといったアレルギーさえ治してあげれば、訓練でいくらでも伸ばすことはできます。

※それでも灘中の算数などはひらめき力を相当要する問題も混ぜてくるので、灘だけは例外です

 

いかに早く苦手な算数を普通のレベルに追いつき、いかに一般レベルから引き離す(得意科目に持っていく)ことができるかが今回の受験の鍵を握ると思います。

算数ができない原因を早急に特定し、それに合わせた対策をする必要がありますね。

 

④について(塾がSAPIXであること)

通っている塾がSAPIXであることは注目に値するポイントだと思います。

 

中学受験を専門にした塾はたくさんあり、大手だけでもSAPIX、日能研、四谷大塚、関西では浜学園、希学園、馬淵教室などがあります。

同じ中学受験専門塾とはいえ、キャラクターはそれぞれ全く異なります。

その中でもSAPIXはキャラが相当トガっている印象があります。

 

というのもSAPIXを特徴付ける要素として「絶え間ないクラス替え&競争・膨大なプリント量」が挙げられます。関西でいうと希学園に一番近い印象ですね。(希学園は塾の看板にスーパーエリート塾って書いてありますからね笑)

 

SAPIXの最大の強みであり、最大の懸念ポイントがその二点であります。

分厚い教科書で授業をする他の塾と異なり、SAPIXは大量のプリントでバンバン解かせていくのが特徴です。教科書は大きいので失くすことはあまりありませんが、SAPIXはプリント主体なのでプリントの管理能力が重要になってきます。

いざテスト勉強をしようにもプリントがないとなってしまうと手の打ちようがなくなってしまうので…

 

絶え間ないクラス替えと競争に晒されるのもポイントだと思います。

 

僕が通っていた日能研はクラスが6クラスでクラス替えのタイミングがあるのは3か月に一度で、それもガラッと変わるものではなく、数人が入れ替わる程度でした。

つまり、良くも悪くも落ちにくく、上がりにくいクラス構成だったわけです。

 

それに対し、SAPIXは一ヶ月に一度クラス替えがあります。また、クラスも12クラスほどあり(正確な数は覚えていません。すみません。)、完全に平等な条件でシャッフルされるので、常にテストを軽んずることはできません。

 

つまり、日能研に比べ成績がそのまま自分のクラスに直結するので、常に尻に火をつけられている状態を作り出し、子供にサボらせない、テストに対する闘争本能を養うことはメリットとしてあります。

一方、それはしばしばテスト至上主義に結びつきます

子供が塾に通う理由としては、よりレベルの高い教育を受けること、すなわち自分の目標としている中学校の入試に受かることであり、その入試にパスするための学力を養うことが本来の理由であります。

つまり、2/1のテストに合格するために逆算して様々な授業やテストを受けているのに、目の前のテストで良い点を取ってより上のクラスを目指すという風潮になりかねません。その結果、来年の入試のために必要な能力を1年かけてじっくり養うという長期的な視野を持ちづらくなり、最悪目の前のテストで良い結果を出すために日々行っているトレーニングを投げ出して付け焼き刃に走る可能性をはらんでいます

 

それゆえにじっくり育成しながらも目の前のテストを一つずつこなしていき、目の前の結果に囚われないようコントロールしていく必要があります(もちろんじっくり育成しながら目の前のテストも良い結果を出すってものすごく難しいんですけどね。)

 

 

現状分析について話していたらなぜか野球の話のようになってしまいましたね。笑

まだ実績のない若手を一軍で使いながらもペナントレースで結果を出すのは非常に難しいわけです。まるで数年前の黄色の球団の話のようですね。

 

それではこの辺りで今回はお暇させていただきます。

次回は【授業を一ヶ月終えての感想】について書きたいと思います。

それでは次回の記事でお会いしましょう。失礼します。

 

 

【下克上】東大生が偏差値40の小学生を1年で御三家に合格させる①【4月】

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こんにちは。とある東大生です。

 

実は最近小学生の家庭教師のアルバイトを始めました。

きっかけは知り合いの紹介です。

 

小学6年生の男の子を教え始めたので契約期間は来年の2月までですね。

第一志望の中学校の入試が【2月1日】なので。

 

先日顔合わせを終え、現状と目標を伺ったので、一年かけて小学生がどのような受験生活を送るか、どのような成績推移をたどったか、僕がどのようなことを考えてどのような指導をしたかについてブログの企画として綴っていこうと思います。

 

 

一応、給料を頂いて家庭教師をさせていただいているので、個人を特定されないよう、最大限プライバシーには配慮するつもりですので、見せられない情報もあるかと思われますがご容赦ください。

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下克上受験

 

まずはその子の現状から。

 

【年齢】11歳(小学6年生)

【小学校】地元の公立小学校

【生活環境】二人兄弟の末っ子。親は共働き。兄は公立中学二年生。

【習い事】少年野球

【塾】SAPIX(週3)

【志望校】御三家の中学(ボーダー偏差値:60~65)

【得意科目】社会

【苦手科目】算数・理科

【現状の偏差値】40

 

簡単に言ったら【残り9か月】で【偏差値を20】上げなければいけないわけですよね。

正直に申し上げます。

めちゃくちゃ大変です。

 

でも受からせるのが今回の僕の仕事ですから頑張ります。

 

次の記事では【現状分析】と【初授業の感想】、ガイダンスで示した【年間を通しての戦略】について書いていこうと思います。

 

乞うご期待。それでは次の記事でお会いしましょう。失礼いたします。

 

【Wi-Fi】東大生が教える!Wi-Fiがサクサク使える最強カフェまとめ。【渋谷】

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こんにちは。とある東大生です。

 

今日は渋谷駅周辺でサクサクのWi-Fiが使えるスポットをご紹介したいと思います。

今回僕が紹介するのはコチラ!

  • 渋谷駅直結の最強カフェ!【Dean&Deluca 渋谷ストリーム店】:350円
  • コンセント多数&高速Wi-Fi。【BOOK LAB TOKYO】:650円
  • 穴場中の穴場!作業スペースとして最強の場所。【タコベル渋谷道玄坂店】:220円
  • 今一番渋谷でホットなオシャレホテルのロビーカフェ。【Hotel KOE】:400円
  • 周囲にもカフェ多数。渋谷なのに閑静なカフェで効率的に作業できる。【Roasted Coffee Laboratory 渋谷神南店】:330円

 

 皆さん(特に大学生の方)はノートPCを持ち歩いていらっしゃると思います。

その時に必要となるのが、そう、Wi-Fiですよね。

何時までにESを出さないといけない、何時までにレポートを提出しないといけないといったように

大学生は意外と時間に追われています。

 

そういうわけでWi-Fiを求めて街場のカフェに入ることも多々あると思うのですが、

緑色のカフェや普通のまとめサイトに載ってる駅近のWi-Fiカフェなんかはもそも座れない、いざ座ってWi-Fiを繋ごうとするものの、

回線が混み合って繋がらない、長い間待った末になんとか繋がったものの回線が重い

すぐ切断されて繋ぎ直すのに時間がかかって、、、(以下無限ループ)といった問題が頻繁に起こります。

 

そういったタイムロスは急いでいる大学生には致命傷になりかねませんし、何よりストレスが溜まります。

 

そこで今回は

駅から近い・混んでいない・Wi-Fiがサクサク・安く利用出来る

ポイントを重視して渋谷の穴場スポットを紹介したいと思います。

 

※普通のまとめサイトに載っている記事では拾いきれていない、オープンしたばかりの店が多めです。

 

※駅から近い順に並べて紹介します。また分かりやすいように利用代の目安として一番小さいサイズのコーヒーの値段も示しておきます。

 

※ちゃんと僕が実際行ったことのあるお店です。

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【中高生必見】東大は本当に誰でも入れます。東大受験を推す2つの理由

こんにちは。

とある東大生と申します。

今日は東大受験シリーズ第一弾として、”東大を受けるべき理由”について書きます。

 

志望校選びに迷っている方東大というものをぼんやり意識し始めた中高生の方東大なんて絶対無理だ!と思われている方、および両親の方も是非ご覧になってください。

"東大"という朧げな輪郭がよりクリアになると思います。

 

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【初投稿】東大生がブログを初めてみた。

初めまして。おはようございます。

とある東大生と申します。

今日から細々とブログを初めてみたいと思います。

未熟で拙い文章ですが精一杯頑張りますのでどうぞお手柔らかにお願いします。

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赤門

 

【前書き】

 東京大学。

皆様は一体この言葉についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?

日本最高峰の大学、天才集団、官僚養成学校、変人、奇人…など色々あると思います。

 

近年東大に対する興味は高まっており、実際東大生をフィーチャリングした地上波のテレビ番組が増えてきています。

Youtubeへの注目が高まり、人々のテレビ離れが進む流れが顕著な中でも、

テレビは二次媒体も含めて未だ非常に大きな存在感を持つのは確かであり、

これらのテレビ番組が社会の東大生に対するイメージ形成に大きな影響を与えていると思います。

 

一方で、多くの東大生の本音として以下のことがあります。


「テレビに出ている東大生は普通の東大生ではない。」

 

テレビで特集されている東大生はいわゆる"映える"東大生、

すなわち東大のキャンパスの中でも特異な存在が多く、

注目してくれるのは嬉しいが彼らのユニークなイメージ像を自分に投影されるのは少し困ると考えている東大生は多いです。

 

そこで私は一片の東大生として、ブログというメディアを通して等身大の東大生像を発信したいと思います。いわゆる"普通の"東大生がどのような生活を送っているのか理解していただける上での一助になれば幸いです。

誤字、事実誤認など時々あると思いますが温かい目で駄文を見守っていただけるとありがたい限りです。

 

このブログを通してリアルな東大生像を感じ取っていただければと考えています。

 

また、東大進学を志す中高生ご両親様、単純に”東京大学”という存在に興味がある方などが知りたいと思うような情報を発信していく予定です。

 

 

まずは自分の自己紹介から。

 

【とある東大生のプロフィール】

 

所属:東京大学

出生地:大阪府

育ち:大阪→千葉(0歳〜小6)→兵庫(小6〜高3)→1浪し東京

 

小学校:地元の公立小学校

出身中学:男子校(中高一貫)

中学受験で通った塾:日能研

現役時に通った塾:駿台

浪人時に通った塾:河合塾

得意科目:数学、社会

苦手科目:理科

 

 

趣味:スポーツ観戦、旅行、グルメ、ファッション

特技:サッカー、水泳

アルバイト:スターバックス、家庭教師、5つ星ホテルのバーテンダー

 

以上の通りになります。

 

自分のルーツの話、中学受験の話、大学受験の話、東大に入って以降の話などは

次回以降に追って詳しくお話しできればと思います。

 

それではまた。次回も宜しくお願いします。